ブックレビュー:キレイならいいのか

2.評価する点はなにか

啓発系、問題提起系の本全般に対して、うんざりすることがあります。
疑問や問題点を指摘するだけで、
「問題点は指摘しました!このあとどうしましょうかねー?どうやるのが適切なんでしょうねー?それは、あなたが考えてください!」
という本。
あるいは、何らかの方策を示しているつもりで、
「著者の思い込みレベルの、具体性を欠いた指針しか書いてない」
という本も、欠陥があると思います。
が、この本は違いました。
何を問題点として、世の風潮を疑問視すべきか。個人レベルでは、どのように動いていけばよいのか。それらを整理して提案しています。
法曹「そんな些細な問題に割ける暇はないよ!」→適切な法を作ること。訴訟合戦は起きない。
社会資本「容姿?そんなの気にして当然のこと。わざわざ差別差別と言い張るなよ、このズボラ女どもw」→根源的で無意識な差別をきちんと感知しよう。
政治「より喫緊の課題がある。容姿が業界である程度気にされるのは仕方の無いこと」→市民として活動しよう。健康政策の適切運用、就職差別の撤廃、男女差別の問題解決として語ろう。

つまり、ラディカルフェミニスト、と一般に目される人たちの支離滅裂な言動とは、一線を画する。
そうした整合性、実現性のある言説は、高く評価します。

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