西洋ではムラサキ貝からしか染料を取れなかった時代、教皇ぐらいしか紫色は着けられないほどの高貴な色でした。
また、海外版スーパーファミコン(別の名前だったと思しい)のボタン色は、
「ティーンエイジャーにはこのほうが、カッコイイと思われている」
と紫色で統一されました。
ザンギエフの海外仕様で、
「パンツが紫色だとホモっぽい」
という指摘があった。それは1980年代のことです。
まだLGBTという言葉が一般的ではく、
「ホモという言葉は医学用語だから使っていいんだよ」
と、DSM(アメリカ精神医学会により作成される精神障害の分類と診断の手引き)の用語で差別を正当化していた時代。なお、改訂に伴い、1973年にホモセクシュアルという用語はDSMから消えています。
一時代の一地方か、数州レベルの風聞をさも世界標準のように語るなかれ。
ゲイプライドで紫色を着用したりすること、というのはたまにあります。でも、いつもそうではない。
USAにおいてすら、マルディ・グラ他の文脈で紫色を使ったりもします。
つまり「ある特定の色が、その人の性指向を表すような記号にはなりえない」のです。
この手の色で何かが分かるといったお話は、
「服にへクサグラムがついてればそのキャラはユダヤ人だ!」
というのと、同じレベルの暴論であるとお知りおかれませ。自覚的にそうと描く場合を除外して、差別の再生産に手を貸してはいけません。
キャラ愛があるなら、なおのこと。こうしたことを知った上で、好きな色を使いましょう。 人生の楽しみは尽きませんのぅ!はっはっはっはっ。