地元の中学高校一貫校、豊府中学の 『文化発表会Iris2013』というイベントで、姪のクラスは、LGBTをテーマにした演劇を発表したそうです。
私自身は、非性愛という性指向を持っています。性的少数者の中でもさらに少数派です。
シナリオ段階で姪には情報提供に努めましたが、仕事の都合で演劇そのものは見に行けませんでした。
そこで姪から反応を、特に保護者達の反応を聞いたところ。
否定的な反応や、眉をしかめるような反応は見られなかった。涙ぐんでいる人もいた。
と言う事でした。
この反応が即、LGBTの差別解消につながるとは思っていません。でも、性的少数者の青少年の自殺リスクは、そうではない……つまり、異性愛の青少年に比べると、 6倍も高いのです。そして、性的少数者である青少年の自殺リスクを高める1番の原因は、『身近な人たちは、性的少数者をどのように扱うか』だと私は考えます。
この演劇を見て、息子や娘にカミングアウトを迫る両親がいないことを祈ります。脅迫はいけません。 カミングアウトは、本人が安心して、準備ができたと感じたとき、そういう相手にするものです。
この演劇を見て、テレビのオネエ芸人を冷笑しながら、「お前があんなんでも、差別しないからね」と言ったりしないことを祈ります。性的少数者を芸人扱いして冷笑する人を、誰が信頼するでしょうか。
この演劇を見て、 「もしアンタが性的少数者だったら、絶対言いなさいよ。病院に連れてってあげるから」と、病気扱いしないことを祈ります。性的少数者は病気ではないし、障害でもない。そんなふうに見なされたくありません。
この演劇を見て、「好きな人ができたら、相手が同性でも異性でも、いいことだと思うよ。いっぱいステキな恋愛をしなさい」と、応援してくれる家族や友人が増えることを祈ります。
この演劇を見て、 「性的少数者がカムアウトしても大丈夫、と思ってくれるよな人になりなさい。つまり、友達から信頼される人になりなさいね、てことです。私もそうなりたいと思ってるわ」と、支援できる家族や友人が増えることを祈ります。
この演劇を見て、 「他の先進国同様、同性カップルの結婚も法律で認めるべきだと思うよ。何より養子縁組が増えて、少子化解消につながっているからね。」と考える人が増えることを祈ります。
個人個人の性指向にかかわらず、LGBTアライ(支援者)が、増えることを祈っています。
願わくば、私のように、
「恋愛感情を持つけれど、性行為に関しては欲求を持たない/嫌悪感を持っている」
非性愛と言う、少数派の中のさらなる少数派への差別も、無くなりますように。
人の前で話をする機会が欲しいと思っていませんが、情報を知りたいという人のために、ブログを書いたり日記を書いたりツイッターをしたりしています。
世の中には私以外にも、性的少数者のために情報発信をしている人たちがたくさんいます。
ぜひその声に耳を傾けて、欲しいなと思います。
どんな性指向であれ、誰でも気楽に生きていけるように。
人権学習と演劇の発表が、一過性の麻疹で終わらないことを祈っております。