やっと有給に入れた話

大分市の長寿福祉課に相談した事例
主な内容 【医療リスクの高い高齢者を含む、利用者全員への暖房器具の使用制限】

【施設の背景】
民家を改築したデイサービスセンター。改築の際に、電力利用量を30Aから15Aに下げた。
後日、調理や照明に支障があるため、20Aに増量。
暖房器具は、2007年に開所した時点に、民家備え付けのエアコン1台。8畳のリビング室、6畳の和室、ひとつながりになったキッチン、4畳半の居間すべてをコレ1台でまかなう。他は石油ストーブ1台のみ。

【虐待を行っている職員】
系列店舗 デイサービスセンター所長 西村氏(宅老所所長も兼務。以下、所長と表記)

【具体的経緯】
平成24年度の冬季、入浴介助時のみ石油ストーブ設置したところ、所長が使用中止を命じる。職員側は、下記の理由から石油ストーブの使用を提案。

1.腎臓疾患で水分制限のある利用者が、厚着した上に、毛布をかぶり、日なたにちぢこまることが多い。多量の発汗は医療リスクとなる。認知症があり、歩行困難者でもあるため、運動させて体温を保つことも難しい。
2.指や手のやけどが心配される利用者の見守りは、強化する。ストーブ周りに柵を設置することで、やけどリスクを低減できる。
3.エアコン1台では施設内部の気温を摂氏15度に保つことも難しい。たびたびヒューズが飛び、通常の業務にも差しさわりが出る。電力の増量をしないのであれば、石油ストーブを使用させてもらいたい。
少なくとも6回以上の提案がなされた。うち1回は、看護士より、1.の腎臓疾患がある利用者の医療リスク説明も含めた提案である。

所長は、ストーブ柵の設置について即答せず、後日。
・午後の暖かい時間帯に、
・自身は十分な厚着をして、
該当施設に視察に来訪。

・毛布やひざかけ、運動などで、十分暖かくすごせる
・ストーブ柵は購入しない、ストーブの使用は禁止
・電力量は現在でもなんとかなっているので増量はしない
・ただし、メールチェック用のパソコンは常に電源を入れておくこと

の4点を所長は主張する。

4点目の『メールチェック用パソコン』は、日中ずっと電源が入っているが、業務上の連絡の大半は電話及び、朝夕の申し送りで事足りている。この点を職員側が指摘しても、所長は「でも会社としては、連絡がスムーズでないと困る」という表現で、パソコンの電源を落とさないよう、改めて指示した。

10月現在、急に冷え込むことがあったため、エアコン使用するもたびたびヒューズがおち、ポットの湯を沸かすといった業務にすら、支障が出ている。
にもかかわらず、所長より、「石油ストーブを使うな」と指示がある。

入所者の多くが寒さを訴え、肉体的だけでなく、精神的にもストレスを受けながら、帰る場所がないためやむなく入所を余儀なくされている人も居る。こうした背景から、施設職員側では、あくまで利用者の健康維持を目的に、特に気温の低い日や、入浴介助の日に、内密に石油ストーブを使用している。

利用者の医療リスク評価をきちんと行わず、また業務の優先度を無視した使用電力の制限、暖房器具の使用制限を課すことは、
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第二条 5のロに該当する恐れがあると考え、上記のとおりお知らせするものです。

上記の案件は、該当するデイサービスセンターを十二月末で閉鎖することになってしまい、結果としては長寿福祉課が介入することなく、情報提供に止まってしまいました。
しかしながら、現時点でも有料老人ホーム併設型デイサービスセンターの方で、呆れるレベルのエアコン使用制限を命じている。
「利用者の人数が減ったのだから、デイサービスホールに2台あるエアコンのうち、片方だけをつければいいじゃない。 」
それが所長です。空気と言うものは循環していて、二台でちょうどよく適温を保てるようになっているのに、1台だけつけても、過剰に負担が増えるだけで電気代の節約に繋がらないと思うんですけれどね(この部分はあくまで筆者の個人的な感想です。科学的流体力学的な正しさを証明する話ではありません) 。

やっと有給に入れた話」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 辞表を書かされそうになっている話 | 切身魚/Kirimisakana

  2. ピンバック: 辞表を書いた上に有給がない話(続編あり) | 切身魚/Kirimisakana

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