黒船が来てから、泥縄的に動き出した感はある

Twitterでこういう指摘ツイートを拝見して、思う所ございます。

”画像セット「LAION-5B」に1008枚の児童ポルノ画像が入っていることが判明”みたいな話は、取り扱い注意でしたからね。

情報の整理、統括した意見表明ができる団体が、リソース不足であるとしても、明確に『実在児童の人権擁護』を打ち出して動けなかったのは残念です。

例えばこういう記事があったりするんですよ。 2023年9月ですから、これを受けて動くこともできたはず、とは思います。

EUで進む「児童の性的虐待コンテンツ検出システム」の義務化の裏には利権団体が群がっているとの指摘

関連付けてツイートしてたひとは居たか?(私の情報視界にはいなかった、残念ながら。)

”まぁ、反AIの方々が、二次創作がどうしたこうしたと関係のないことを言えば言うほど、AI側はどんどんやりたい放題になっていくね。” 等の発言はみられたが、コンテンツ文化の自由を擁護するという文脈ではなかったし。(私にはそのツイートから冷笑を感じるのだ)

知財関連のひとのほうが、むしろ状況を俯瞰していたように感じられる。

IWF(英国にある、インターネット監視財団。実在児童の児ポだけでなく、生成AIで描かせたマンガ調・アニメ調のエッチイラストも『児童性虐待記録物』扱いにした報告書を出した。創作物規制をしたい団体。)の日本での講演で、コンテンツ文化研究会が下記のように発言しました。
黒船が来てから、泥縄的に動き出した感はあるが、 ”何もしないよりはマシ”です。応援してますよ。

反・生成AIにかこつけて、他人に攻撃したり粘着したり、とにかく自説を支持しろお前の主張は下げろ、という行動をする人には、軽蔑を感じます。 具体的にはイムさんに付きまとってるひとたち。
イムさんは、LAION-5Bを検証したし、検証のプロセスや関連団体の背景まで調べてるおひとやで……

『児童の実在性をもってのみ、児童ポルノ、CSAMを否定する』 という主張ができなかった表現の自由擁護者たちと。

そういう歴史を知らない/無視したり、LAION-5Bは既に公開停止であることを情報伏せて未だに「学習データに児童ポルノがー!CSAMがー!で」論陣張る反生成AI主張者たち。

いずれの側にも、ちょっと手抜かりあるよね。

LAION-5Bは既に公開停止であることを伏せてたり、無視して
『学習データに児童ポルノが!CSAMが!』
と言い続けてたことは、不誠実です。
その不誠実が、インターネット監視財団による主張を、読売新聞が好意的に垂れ流して、受け入れられる『下地を作った』という指摘はしておきたい。

勢力Aの不作為と、勢力Bの不誠実が、今の状況を作ったとみていますよ。

それでも、私の軸足は『表現の自由』と『実在するひとの人権』に置きます。

まーでも、 不誠実な主張や、 主義の為なら罵倒も冷笑も侮蔑もOKOK、 という態度の方々からは距離をとりたいですね。

強い言葉を用いたり、誇張した事実ではないことを主張して、ひとの冷静さを失わせて、自説を支持させようとする、
『暴言で動かす社会運動』
は、何を言っているかじゃなく何をしているかによって、滅びるべきです。

まだ発売されても居ないAVについて

/* ページまたいだ部分に追記しました。「某団体が絶対激おこ」という前提で話してるけど、本当にそうかなって。 */

何度でも繰り返しますが、まだ発売されても居ないAVについて、コメントは差し控えさせていただきます。

「表現の自由」は発露の自由しか保障しないんだから表現結果の責任に対する免罪符ではないんだよ。(元ツイートは炬燵どらごんさんによる。)

上記に尽きます。
表現物に上下はないし貴賤もない。
技巧の良し悪しはあるでしょうがそれは『見て聞いて読んで』判断すべきものです。

ただし、出した方々は結果の責任を問われる覚悟、おありでしょうね、とは思います。そして1日経過して様子を見るに、

「一度は『表現の自由』を掲げた人間が、世に出る前の創作物をお気持ちでキャンセルした」

という事実だけが残りそうで、イヤンな予感です。

とある元AV監督さんが希望的観測を言ってると、逆にイヤンな予感が強まるのですよ。

・表現の自由界隈やアンチフェミ、アンチなんとか団体な連中がヤンヤしてくれる見込みだった
・実際は、プロダクションにそこまでの覚悟がなかったよ
・DL流通と通販流通が塞がれたらあっちゅーまに白旗

そんなオチが待ってそうで。

そして、 「まだ世に出ても居ない創作物の、タイトルとあらすじから予想される『傷つきました!』を忖度した人々による、キャンセル行為」 の記録だけが残ってしまうんじゃないかなって。

「でもアンタら、2023年10月にAV一本ぶっ潰したでしょ。俳優さんや監督、カメラ、音響、メイク、営業、進行、ADさんほかスタッフ全員への人権侵害なんだよ?」

って言われたら、ぐぅの音もでない事実をね。

一度は表現の自由を掲げたひとびとが、キャンセル行為の自覚なくやらかす、って予感がする。

起こされても居ない裁判や、法曹でもない素人の予測で、勝手なレッテル貼り(リベンジポルノの定義とか。どこから引っ張ってきたんだろう、という疑義がある)をして、商業作品の流通差し止めや自粛を要請する。
これがAVじゃなく、自分の好きなジャンルの創作物にやられても文句言えなくなる。

少なくとも、『リベンジポルノ』の定義はこれ。

私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律

第二条を音読してもいいくらいです。

「任意に撮影を承諾し又は撮影をしたものを除く

出演者全員が、事前に細やかな精神状態の安定、健康状態をチェックされたうえで、撮影直前まで『契約を撤回できる自由』を担保されたAV作品のどこに、リベンジポルノに該当する要件があるというのか。

私は、新聞記事や雑誌記事で、『準児童ポルノ』だの『性的商品化』だのといった、ナンチャッテ法律用語っぽいものに対して、神経尖らせてる勢です。

『リベンジポルノ』なる法律用語を、よりによって表現の自由、創作物の自由掲げてるひとびとが誤用することにも、当然噛みつきますからね?

それこそ、 『リベンジポルノという言葉を、適正AVへの非難に用いることで、本当の性犯罪を矮小化し、被害者を傷つけている』 と言われても申し開きできない誤用ではないかしら。

言葉によって自分の主張に正当性や力を得てきたのなら、言葉の誤りによって、自分の正当性やパワーを失うことになるよ。

もしこの騒動が、『表現の自由』を衰退させるのだとしたら、それは『出された創作物の内容』ではなく、

「世に出ても居ない創作物を、キャンセルしたという事実」

によって、衰退させると思っています。 だから、イヤンな予感なのです。あーあー。

OHCHRにパブリックコメント送った話

まず、OHCHRってのは国連人権高等弁務官事務所(Office of the High Commissioner for Human Rights: OHCHR)(www.ohchr.org)のことね。

ここがまたヤバイ。
以前の話になるけど、『公金チューチュー』と今騒がれてる人権NPO、NGO(の関係者)が、いかにも『この国の人権問題に詳しいんです』って顔で国連人権高等弁務官事務所の特別報告者に嘘情報を話した結果。
児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者のブキッキオ氏、「女子学生の13%が援助交際を経験している」と発言した。
(この顛末の一部は、外務省のこちらに載っています)

流石にそりゃないでしょ!?
日本を勝手に児童ポルノの国にしないでよね!
マンガもイラストも児童ポルノじゃないから。実在の被害者いないから。

ってんで、山田太郎さんが外務省に問い合わせ。
その結果、ブキッキオ氏は「JK援助交際13%」は撤回した。 外務省はさらに、

「先方に対し,引き続き,客観的データに基づく報告書の作成を強く求めていきます。」
訳:日本を侮辱するような嘘情報を国連にあげたら怒るよ?

と締めています。こういう『やらかし』の歴史がある、ってことを踏まえまして。

今やべーってなってるのが、新サイバー犯罪条約。特にロシアと中国の案。
これも山田太郎さんのところから情報。PDF注意

ロシア案は、児童ポルノの定義がガバガバで、『絵に描いた児童も含む』ようにとれる。
そもそもロシアやべー、何故なら「この条約は地域的なものなので、少々通信の秘密を暴いたり検閲したとしても、犯罪抑止のためには必要」って言ってる。これが事実その通り運用されるんだったら、ウクライナは今も平和ですよ。(信用できません)

そして今年、3月の第4回中間会議で、中国が、提案された新サイバー犯罪条約第18条2項の「児童の性的虐待⼜は性的搾取製造物」に関して、 C-2を追加し、「性的に露⾻な⾏為を実際に⾏っている、または疑似⾏為をしている⼦どものカートゥーン、コミック、マンガ、またはアニメーション」を含めることを提案。(ソースはこちらのPDF,44ページ)

中国も、ネットワーク規制、監視、言論の自由を弾圧してる国ですね。香港に自由を、という発言して、書籍を売ってた出版関係者が『法律に基づき』逮捕されてる国。

こういう、人権を好き勝手に踏みつける国々が、ネットワーク上の自由を狭めに来てます。被害者なんて誰もいない、日本の創作物を「児童ポルノだ犯罪だ」と言い立ててるんですよ。

だから、CHCHR(国連人権高等弁務官事務所)に意見する。

「新サイバー犯罪条約に何でアニメやマンガいれとんねん。 日本の創作物は児童ポルノじゃないよ? 文化への攻撃は許しませんよ? 実在する児童、ひと(男女不問)を守るべきですよ。」

という内容で。(具体的な文面は続き)

続きを読む

TwitterのTLは世論でも民意でもないよねって話

いちいちRTはしませんでしたけど。

「今まで萌え絵燃やしてきた左派やフェミニストを名乗る人々が同性婚を訴え出したので、オタクが反同性婚に回った」

的なツイートがTLを流れ落ちてゆきました。

「嫌いなひとがAを主張しだしたので、Aというテーマには反対する」

という性根の人は、ガチオタ多めな我がTLにはあまり見受けられません。だって結婚の話=私が末代なので関係ねぇ、という人が多い……とても多いんですもの。

なので、さすがにそれは大雑把では? せめて数字でもだしていただければ? と思って先のように、

「嫌いなひとがAを主張しだしたので、Aというテーマには反対する」

という性根の人は、ガチオタ多めな我がTLにはあまり見受けられません。

と、リプライしたら。

「私のTLを見てください。そういう人をたくさんRTしてますので。」https://twitter.com/GOGOdai5/status/1625857078727442432?s=20

アカンかった。 > 先のリプライ 

Twitterにおける自分のTLは、自分で構築した情報視界です。それ以上でも以下でもない。

ちなみに何故「そういう人をたくさんRT」した情報が私には見えてないかと言いますと。

Twitterは、 フォローしてるアカウントのホームに飛んでって、 『このアカウントのRTを、自分のTLには表示しない』 という設定ができます。
『RT多め』な人の、「自分の意見言ってない」ときは黙ってるも同然な状態を、機能が保証してるのね。

私がRTを表示しない設定したりする例とは
・自分の利になるとき、例えば選挙の前とかにだけ、表現の自由に言及し始めるような人。
・自分のやらかしたとき味方になってほしいときに、何故か表現の自由を掲げて「表現の自由を守る人なら味方してよ!」てアピールしだす人。

去年の参議院議員選挙のときもこういう話はしてたっしょ?
要は「普段から実績を地味に積んできた」ひとを、ひとはいざというとき見捨てない。逆もまた真なりってお話です。
表現の自由、というテーマにおいて、様々な政党に見るべき意見の持ち主が多いけど、『その時の話題にいっちょかみ』してる系なのか、『性根の根っこから、ヘイトスピーチ規制に至るまで常に問うている哲学の持ち主』なのか、は、政治家を応援する側として常に気を付けてゆきたいですね。

これが民意です、っていう根拠に、『自分のTL』を持ち出すことだけは止めよう。 そう、強く心に思った切身魚であった。

近視眼的に怒るひとたち

安倍元首相が襲撃され、逝去しました。
故人のご冥福をお祈りいたします。

……という事件がおきてわずか1日だというのに、Twitterで手入れを怠らない(つまりあまりにも怒りや憎しみ、冷笑、誤情報をまき散らすタイプはフォロー外してるってこと)TLにも、近視眼的に怒る人が散見されるようになりました。

私のスタンスはいつもと一緒。
まず故人の冥福を祈れ。
次に自分の身体と心を守れ。
近視眼的に、何か単一の物事をたたいて良いとするんじゃない。

最後の懸念については、いつも言ってる通り。
『凶行』に走る人間は、自分と同じだってこと。モンスターじゃない。自分が、もう3つか更にいくつか、『不幸な偶然や環境』が重なってたら、同じ凶行に走ったのではないか?
って考えること。

だから、今回のタイトルみたいな記事を書く羽目になる。
左派リベラルや安倍嫌いを叫んでた人たちを、嫌いなあまり、『安倍死ね』とか安易に言ってる言論が悪い、と攻撃に走る人が多くみられること。
分類的には、

1.創作物の自由をあんま真剣に考えてないけど、自分の好きなものを攻撃されたら守りに入るタイプ。(真剣に考えてないので、自分と関係ない人間の『凶行は***のせいだ』に飛びついた結果、言論の自由の制限につながる可能性とか考えてない)

2.パニックや精神の防御反応から、単一の『凶行は***のせいだ』に飛びつくタイプ。陰謀論ウォッチャーや国語教師などが見受けられた。でも本を出すような人は、この手の単一『***のせいだ』には飛びついてなかった。

の2つかな。

創作物の自由をガチに考えてるひとは、「凶行に走るにしても単一の何かが背中を押した訳ではない」ということをちゃんと理解してた。鷹見一幸氏とか(https://twitter.com/takamikazuyuki/status/1545576042970349568?s=20&t=QezuoI2Ij6enTeBUrleTTg)。

誰かの集団や、何かしら過激な言動を『責める』行為が、精神的な防御反応であり、過去のトラウマ持ちには良くないことだ、と分かってる精神医療クラスタや、自分のトラウマと向き合ってるサバイバー勢は、
「テレビを消して、特定ワードをミュートし、ご飯食べて寝る、自分を守れ」
というメッセージを発してた。

私が言いたいのはまさにそれ。今は自分の心の平安を保て。
単一の何かを攻撃する、近視眼的な言動を慎むべき。なぜなら、『凶行』に走らせる原因は複数の物事が組み合わさっているから。そこを無視して、何かや誰かの行動を『責め』ても、ほんとに改めるべき何かや誰かの行動は放置されたままになる。

(そして。何より悪いのは、私たちのこういう近視眼的な行動が、若い方々やほかの人々への行動モデルになってしまうことだ)

最後に、いいな、と思ったブログ記事を貼っておくよ。良かったらお読みになって。

https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/2022/07/09/032712

サンタノベル:クリスマスの『ます』

(この作品はあくまでフィクションであり、実在の人物・団体とは一切全くこれっぽっちも欠片も関係はありません。創作SNS『創作王国』の冬季イベント用小説です。また全体的に大人のボカロ界隈向けのファンタジーです)
第一話:クリスマスの『く』
第二話:クリスマスの『りす』

ますますもって、クリスマスって気分じゃなくなる」
というのが乾杯(ただしソフトドリンク)直後、デブトロンPさんの一言でした。

SNSでプチオフしませんか、の日記コメントしたのが、私こと五号飯。
便乗でコメントくれたのがスウちゃんさんこと、絵師の四暗刻さん。オフで何度かお見かけしてるメンバの一人。
そこに一緒にいいですか!ってフレンドつながりで来たのが、女装レイヤーのリッシュさん。(メンバーの中で一番可愛いよ、このひと!)

みぞれ模様の空はどんよりでも、カラオケ屋のパーティールームは暖房ガンガンなんであちゅいくらいです。お昼のゆったりメニューの唐揚げ3種類とチヂミとポテト、スパゲッティに枝豆…って完全にビールが欲しいけど、

「水、ピッチャーでください」
「ワタシウーロン茶」
「クリームソーダ♪」

デブトロンさん、四暗刻さん、リッシュさんの順で、この流れ。
ここで空気も読まずに「ナマチュウ」とか言えませんでした。アイスティーのレモンで妥協したよ、妥協。

サイドメニューにサンドイッチとか、生ハムとマスカルポーネチーズのサラダとか、BLTっつーて頼んだら『ぶぶ漬けレタス卵とじ』が来たりとか、ぎゃあぎゃあ笑ったり。

「注文したからには、責任もって頑張って食べます!」

とデブトロンさんがBLT一気(ほとんど飲んでた)したりとか。
飲み物がもうひとまわりして、カラオケ屋なのに殆ど歌わずに色々話ししたり、四暗刻さんのタブレットで新作イラスト見せてもらったりしてたら、話の流れは「デブトロンさん、元カレにひでぇ目にあわされてた」件になる訳で。
家賃とか色々折半するはずのお金を入れてない件とか、まぁ色々……済みませんあの、歯に衣着せてあげて!聞いてて辛い!ってなりながらも聞き終えたころ。
もう一度、溜息と一緒にでてきたのがさっきのセリフ。
すかさず相槌を打つわたし。

「ですよねえー。いっそクリスマスは中止になりました曲でも作りませんか」

流石に『お別れシーンの現場に居合わせました』とは言いません。

「いいっすね!」
「クリスマスなんて無かったのよーらららららんって」
スウちゃんさんがぐっ!と親指立てた横で、妙に節をつけて鼻歌になるリッシュさん。

よし、ここはもう一押し!

「あれっ、ここにいるメンツでもうコラボできちゃいません?」
「リッちゃんは画像加工と動画もできるん~♪」

ナイスアシストですリッシュさん!

横で四暗刻さんがテレた笑いをしてるけど、いいじゃないですか。同人誌作るの手伝ってくれる彼氏さん(モデル可)は貴重品ですぜ。
水のピッチャーが空っぽになって、デブトロンさんが「ふーむ」と鼻から息を吐いた。

「……実は私、あるクリスマス有名曲が苦手でして。今年はアニソンカバーでもと思ってましたが。せっかくメンツが居るのなら、クリスマスぶち壊しソングのほうが、意欲をもって取り組めると思います」

にっ、という笑いがちょっと悪い顔でした。

「あのー、苦手曲ってどんななんですか?」
年代的に知ってるかな、と不安げに挙手したリッシュさんに一つ頷くと、デブトロンさんは

「知ってると思いますよ。これです」

とリモコンから曲をいれた。
それは有名で、山下ナントカと同レベルの、Gコードで始まる歌。プレゼントに椅子を買って帰ったら、彼女は家を出てしまってましたーというあれですよあれ。

「知ってる、超知ってる!」

そこからの話は速かった。
「勘違いプレゼントより先にさあ、恋人にしてやったり、聞いておくべきことがあるじゃない?」
「うん、うん!」
「私としてはプレゼントより先に払うべき金を払え、と言いたいですね」
「デブトロンさんが言うと重みがある……」
四暗刻さんが苦笑いして沈黙が落ちた時。
ふと思ったので、
「歌詞のノリとしては、”Bills, Bills, Bills”みたいな感じです?」
質問というつもりはないけど、歌詞職人として言ってみたら。

「ビルズビルズビルズ」

オウム返しに唱える3名は、洋楽には疎かったようです……。

Destiny’s Child の歌詞和訳してるサイトを検索して、ついでにYouTubeも見せたら、デブトロンさんはきゅ、と片方の眉を上げた。
「ロックでいきましょう」
そして、にっ、と悪い顔で笑いました。

【デブトロンP】クリスマスって気分じゃない【KAITO V3&CYBER SONGMAN】
作詞:五号飯
作曲&編曲:デブトロン
イラスト:四暗刻
動画編集:リッシュ

12月19日にすべり込みで公開した動画は、
「1000再生でもいけば御の字です」
というデブトロンPの謙虚な予想をはるかに超えて伸びました。

リッシュさんと四暗刻さんは、冬コミ準備の宣伝に混ぜて色々ささやいてくれました。
五号飯は、マイリス数が900越えてきた頃に再度広告ぶっこみました(匿名で)。

12月21日、夕刻。
印刷所にデータを送り終えた同人作家(商業の方はこれから手を付ける)四暗刻こと、スウちゃんは、画面を横切るコメントの数々にゲラゲラ笑っております。
あぐらをかいてるその膝に、胸(パッドいり)を載せて、ネコミミ装備の男の娘がゴロゴロしております。
「クリスマス中止を願う人がいっぱいいるんだねぇ♪」
「リッちゃんが言うと真実味あるにゃー」
「うん。クリスマスだからって、家族と顔を合わせるの嫌だし」
「あー……おかあさまはね、まだリッちゃんの事認めてないっぽいねー」
「家族はスウちゃんがいればいいの!」
「ありがとにゃー」

可愛いこと言ってくれるじゃなーい!と、ネコミミ以外の部分をわしゃわしゃーに撫でまくってあげました。

12月31日、22時30分。
除夜の鐘に混じって響く、おなじみスマホの効果音。
フレンドさん、それもオフ会で面識のあるフレンドさんが、SNS日記を投稿したのです。
画面を見ると、

【件名:デブトロンPさんが日記を投稿しました】
『クリスマス中止曲が一万再生を越えましたw(本文はリンク先をクリックしてください)』

ふふふ。
あの「ニヤリ」とした悪い笑顔で書いてるんだろーな、デブトロンさん。
だからコメント。

「一万再生おめでとうございますーーーー!
初詣にはぜひ、十万再生を祈念しましょうっ」

そしてご一緒に甘酒でも飲みませんかッッ。

とか、打ち込みたくなって思いとどまりましました!
相互フレンドしていただいたプチオフの夜に、過去日記を全部読み漁って知ってます。デブトロンさんが20代の頃に乳がんで両胸切除ってて超平面なこととか。お酒だめだけど甘いもの好きだから、ダイエット兼用で趣味が30キロ走なこととか。『トランスフォーマー』の大ファンで、本当はデストロンPにしたかったけど、初投稿のとき「畏れ多い!」ととっさにデブトロンPって打ち込んじゃったこととか。
ああああ。そういう話をサラッと書いちゃう所がすっごい好きです。
自分が確実にキモイ。

参考資料:GLEE – Bills, Bills, Bills (Full Performance) (Official Music Vide) HD
https://www.youtube.com/watch?v=gqVw-XpV5WM

Bills Bills Bills /Destiny’s Child 和訳
http://blogs.yahoo.co.jp/hmr_entertainment/10866173.html

(この作品はあくまでフィクションであり、実在の人物・団体とは一切全くこれっぽっちも欠片も関係はありません。次は『クリスマスの『マス』』を掲載予定です。)

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HRN報告書の問題点

こんばんは。
表現の自由とか、実際に生きてる児童/ひとの人権に関心がある層なので、えせ団体には手厳しい切身魚です。

先日はこういうまとめ2題をご紹介しました。

で、本日は「秋葉原には児童ポルノ(児ポ)があふれてる!」って糾弾した伊藤和子弁護士を筆頭に、藤原志帆子氏(ライトハウス代表)、宮本節子氏(PAPS(ポルノ被害と聖暴力を考える会)世話人)、角田由紀子氏(APP研・弁護士)の所属するヒューマン・ライツ・ナウ(HRN)が報告書をだしました。

日本の児童ポルノをめぐる実情について調査報告書を公表。子どもたちを守るために何が求められているのか。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20160906-00061822/

問題点はいくつもありますが、主なものは2点。

1.報告書P54の提言のところに、出演者の年齢を問わず、児童と大人が性交渉をする作品や、 服装や所持品、場面設定等から児童ポルノであることを連想させる作品は、全て禁止にせよと書いています。

2.調査の際AVメーカーに、出演女優の年齢等を確認してなかった。報告書28p、⑦の”りさちゃんは 139cm 小◯生”を児童ポルノ認定してます。
ところが、
「出演している女優は大桃りさという24歳の成人AV女優です。検索すればすぐ調べられることを何でやらないで、虚偽を報告書に載せるのですか?」
という質問ツイートにガン無視(本稿執筆現時点)。

『連想させる』だけでNGって言いたかったんですよね。AVの出演強要問題を取り上げたのも、結局はAVを全部ぶっ潰したいだけで、女優や業界人全員の人権はどうでも良かったんですね……。

創作物の内容が好きか嫌いか、支持するかしないかではなく、
「どんな創作物も、現状のゾーニング以上に公費を要する規制は必要ない」
と私は考えています。
私自身はAVに殆ど需要が無いです。資料用のゲイビデオは、需要があるけど。AV自体に嫌悪もなければ賛美も無い。
だけど、こういうえせ人権団体が、正論っぽいこと言って潰しにかかるのは見過ごせませんよ。

まとめのコメント欄やこういう話題のでるとき、「過去のエロ本がどんだけ緩い入手できたか」を語る人居るんですが、過去がそうだったとしても、ですよ。
いまの世の中は違います。
コンビニのエロ本は「表紙がろくに見えないようラバーバンド拘束し、別の棚に明確に『成人向け』と区分陳列し、購入の際はレジで成人であることが確認できないと買えない」くらい入手難易度が高いのです。
(偶発的な捨て雑誌入手があるかも知れないけど)青少年が悪影響を受けると言い切れるほどは、流通してませんね。

拾ったエロ本やTubeでも撲滅されつつあるエロ動画ごときで、『悪影響』させたくないなら、性教育と、デートDV防止も含めての人権教育の拡充しかないでしょう。
というのも、私の持論です。

ボカロ界隈の人にはあまり関係ない話題かもしれませんが。
ある日突然、ニコ動がYouTube並のエロ規制を始めるとしたら、HRNなどのえせ人権団体が、国連を利用した外圧でやらかす可能性が高い。
と言う予測はお持ちあれ。
面倒くさいけど、戦わないと。
言わなかった、反論しなかった、だから正しさを認めたんだろ、っていうのがこういう人達のやり口ですから。

ポリコレに疑問が湧いたまとめ

ポリコレ。
語感だけだと、パリコレとかミラコレみたいな感じがしますが、ファッションとは何の関係も無い単語です。ポリティカル・コレクトネス(政治的な正しさ)の略、PCとも表記されます。
私のこれまでの意見は「一応認めるけど、一部論者の過激さにひいてる」でした。
近年の事例(碧志摩メグやのうりんポスターへの攻撃)を観察するに、

「一部じゃなくて全部が間違ってるんじゃね?」

という疑問を抱いています。
そういう事例がまた追加されたようですので、まとめ2つをご紹介。

海外ゲーム業界で蔓延する、ゲーム製作者へのポリティカルコレクトネスの強要と規制の実態
http://togetter.com/li/1020273

無修正画像リプ等嫌がらせと、碧志摩メグ肯定などへの「ミラーリング」としてこれを正当化する発言についてなど。
http://togetter.com/li/1020192

注記:ミラーリングというのは造語らしく、「鏡のように」「やられたことをやり返しているだけ」という意味っぽいです。詳しい定義とか尋ねたくないです。

「見方によっては女性に対して偏見があるように見えるが、あくまで合法なものを頒布する」のと、「最初から法律違反のシロモノを悪意を持って特定個人に送りつける」のでは、重みが違うってコメントがありましたが。
本当にその通りだと思います。

実在する人物を、そのヒトの同意を得ずに性的なコンテンツに使ってた。しかも最初から相手の感情を害する目的で。って、それは名誉棄損ですよ。

BL字書きとしては、頼むからお前のやってることは「私怨」だ、創作活動とか表現の自由とか「言ってやった言ってやった」的な発言やめて。
と思いますね。
こういう反論を女性作家から言われても、「フェミニスト(自称)にとって都合の悪いことを言う女性は皆、敵だ」って思いを深めるだけでしょうけど。

アナ雪にまで、「自分の我儘にポリコレの袋をかぶせて殴る」人が居るとか。人間としては、アレと同種同族だとは思われたくない気持ちでいっぱいです。

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あわせて読みたい切身魚の本:くりえいと!C88用電子書籍 ¥105
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【内容】
中心となるのは『CREATE! 3 CONTACT WITH』に収録の繰恵マナ&切身魚対談です。
『表現規制の問題点って何?私たちは好きな絵を描けなくなるの?』といった質問をくださった高校生や大学生むけに、わかりやすく対談形式で論じたものです。
これに加えて、表現規制問題に取り組んでいる議員さんやロビー団体を紹介。
お勧めの書籍、Togetterリンク集や、身近な事件を児童ポルノ禁止法からみたコラムなど、大幅に加筆してあります。

【せっかくだから買うよという人へ】
実はAmazonのKindle用電子書籍では、『くりえいと!C88用電子書籍』が105円にて販売中です。有償版も、無料配布版と同一内容です。こちらで得られた収益は、AFEE(エンターテインメント表現の自由の会)に寄付させていただきます。

【著作権情報】
著者:切身魚、Tin Lion イラスト協力:赤井 夕
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
本記事および、『くりえいと!C88用電子書籍』の文章は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。