ヤングケアラー施策周りの話

発端はこのニュース。

中2の18人に1人「ヤングケアラー」、悩み打ち明けられず…こども家庭庁が支援強化へ : 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240221-OYT1T50109/

”ヤングケアラーが介護から離れて、子どもらしく過ごせるキャンプなどのイベントを想定している”
これを車輪の片方として、私は評価します。「子どもらしい時間を保証する」です。

車輪は二つそろって回すもの。 もう片方は、「ヤングケアラーを生み出さない社会を作る」です。

ただ、「社会の構造を変革しろ、大人の労働問題も含めて解決しろ」は子ども家庭庁単品でどうにかなるものではない。

子ども家庭庁単品の施策としては、「子どもで居られる場所、時間を保証する」今回の支援強化。 私は『必要なことをしている』と評価します。 ヤングケアラーの必要ない社会を目指すための、両輪の片方を回してるんですから。
厚労省はじめとした他の政治は、もう片方の車輪を回していただくべきです。

この支援強化を批判してるむきは、問題への焦点の当て方が一面的である、と考える。

「ヤングケアラーとして振る舞う必要のない場所、時間」を保証する施策は、各自治体でぜひ積極的に行ってほしい。 こうして国(子ども家庭庁)からもお金もらえるんだから、頑張れ。 と、地元の地方自治体を監視……見守り、激励することは、善き市民の義務と申せましょう。

ただ『バラマキだ!』っていうだけなら簡単です。
『どうすれば/どうあれば、バラマキじゃなく、最終目標としてのヤングケアラー無くすために資する政策になるのか』
という話ができないといけないですよ、市民。

『キャンプ等で一時的なレスパイトケアを公的に支援します! だから18歳になって成年ケアラーになるまで耐えてね!』

だったら、バラマキどころか、非情にして非道な、国家による子どもの搾取を推進してることになりますよね。
最終目標としてのヤングケアラー無くすために資する政策になれるのか?

お金という強力な支援を地方自治体に行うなら、 『それがヤングケアラーであるところの人々に、具体的にどういう効果がったのか』 負担が軽減されたか、本来その人が営むべき健康な生活に時間をさけるようになったのか、といった 『評価指標を設け、施策の評価を行う』 べきですね。

子ども家庭庁の動向には注意が必要ですし、
「評価指標は何をもって充てるのか? 施策の評価は各自治体まかせでいいのか? 統一した評価がなければ、ヤングケアラーへの一時的なレスパイトケアは、単に現状維持を強いているのではないか、という懸念がある」
って意見する心づもりはある。

代表者の、ちょっと常識を疑うような消費行動ツイートを覚えていますので、NPO法人フローレンスには、レントシーカー疑惑をかけてますの。 今どきの言い方をすれば、『公金チューチュー』でしたっけ。

大局的な話をすると、国家としては国民のできるだけ多くのメンバーに、高額納税者になって欲しいのよ。 ヤングケアラーへのアンケートで、「自由な時間」「学習支援」が2大ニーズ。

ヤングケアラーの実態に関する調査研究 https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102439

身近な大人のお世話に、時間や体力を取られてる子どもの姿が、上記の調査で見えてくると思う。(特にしてほしいことはない、が小学生で50%とか、どんだけ精神力削られてるの!?)
そういう青少年が成長しても、身近な大人のお世話に時間も体力も取られた成年ケアラーが出来上がるだけです。

国家としては国民のできるだけ多くのメンバーに、高額納税者になって欲しいのに、
学習時間が確保できんから、高い知識・技能を必要とする仕事に就けない。
家族のケアのために、8時間労働とかに就けない。
結果:低収入で低納税額の国民が増える。
だから、ヤングケアラーを減らす施策取る。

こういう観点で見ると、 『低年齢のケアラーをケアラーのまま、成年なるまで温存する』 ような、お金だけバラマキして、評価は特にしないよーな施策じゃ困るんすよ、って話ができると思います。

私はね、何を見聞きしても 「政府はダメダ!政権はだめだ!」 と憤激の巨人になるひとを軽蔑してるんですよ。
自分も受益者かつ、政治参加者であるという意識があれば、
「ここを変えれば良くなる」
「この策の評価はどうなっているのか」
という話になるはず、それが日本国憲法の精神ではないかしら?

緊急避妊薬の市販化に賛成する。理由は…

創作と直接的な関係はないけど、「創作物の内容に文句つけるより、現実に生きてるひとの人権の方が大事!」という意志表示としてこの記事を投稿します。ピルとの付き合い方(公式)@ruriko_pilltonさんというツイッターアカウントに、「中絶を殺人」と言う認識で噛みついてるひとがいるのを見て、呟いた内容から再編しました。

2016/10/20 10:24 「普段からちゃんと避妊してる人向け」の部分を付記。さかしょう@sakasyou0875さんからのご指摘から。

避妊の権利・中絶の権利がなぜ人権なのか?
それは、「産むか産まないかを国に決められること」は人権侵害だから。
今の日本の法律には堕胎罪が無いのはなぜか?
堕胎は罪にならない。それは、望まない妊娠を止めることは、ひとえに母になるひとの権利を擁護し、望まない出産につづく深刻な児童虐待のリスクを減らすことだから。
私は「緊急避妊薬の市販化に賛成します」と主張します。なお、低用量ピルに関しては違いますよ。

まず第一に。
『緊急避妊薬の市販化に反対する人』と私とでは、前提になる認識が大きく異なるようです。

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