新刊『三曲三篇』を公開開始

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三曲三篇【PDF版】が、BOOTHで公開開始です。

ファンタジー二篇、SCPオブジェクトが登場する現代怪奇一篇のボカロ曲三曲から着想を得た中・短編3本。 と、ボカロ丼ことマストドンインスタンス『ボカロドン(ボカロ、UTAU他人工音声と音楽中心)』で発表した短編、バレンタイン企画小説『バレンタインの朝だというのに』をおまけ収録。

文庫本サイズPDF(167ページ、約1.9MB)
価格:700円

 

バレンタイン企画短編を無料公開中

最近の頭にあっためてたネタ全部つめこみました!PDFなので、スマホでもパソコンでも閲覧できます。

「バレンタインの朝だというのに、エイリアン襲来してラグナロク勃発し死霊将門公が鉄道巻き込んで合体復活し、メキシコでは復活した古代神がアメリカの政府公認ヒーローとガチンコバトルしてるってのに、私ったら」
タイトルはそのまま、『バレンタインの朝だというのに』です。

http://xfs.jp/QA1vW
ダウンロードパスワード s4zxub9k
著作権はCC=BY=4.0国際ライセンスにより、事前にN次創作を許諾しております。

ボーパラ関西では、G36『飛梅レコーズ』さんに委託する文庫本『三曲三篇』のおまけDL、『おまけPDF』に収録予定。

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物理書籍が売り切れた時のため、BOOTHでPDF配信する『三曲三篇おまけつき』にも収録予定です。情報更新し次第、こちらでもお知らせしますね。

新作『4つの短編集』 さっと読める。

Tanpensyuu_coverまずは Amazon ¥233 にて、Kindle用公開です。
4月25日、Pixivブース ¥233にて、ePUB版も公開しました。

SNS企画や二次創作で書いた短編3本および、書き下ろし1本を収録。今回は縦書き・ルビありです。

二次創作小説『いつか教えよう』
目に見える傷はなくとも、誰もが目の奥の深いところに、熾火のようにくすぶる痛みを持っている。ファンタジー色の強い一篇。
ブログ公開版はこちら

二次創作小説『寂しい悪魔』
「ねぇ、自分の愛をさんざ口にする割には、私の愛に耐えられなくなって破滅するのね」
DV依存女性を主人公にするか、本物の女悪魔を主人公にするか、すごく悩んだ一作。

上記の2作は、mash01(おっホイP)さんの許可を得て収録。元になったボカロ曲から、色々広がった妄想など。

『サンタになれない』
クローズドSNSのクリスマス企画応募作で、ブログでも公開した作品(こちらから読めます)を収録。 ルサンチマン全開はできない相談なので、「もし吾輩のよーな欲望欠落した者のところへサンタがきたら絶望するであろう!」という軽いノリで書きました。

『マジシャンとメイドと女子高生』
バックストーリージェネレーターと、キャラクタージェネレーター(いずれも海外)を援用した一作。
「アタシは物議をかもしてナンボのショウ・ビズ・ウーマンだからね」というばあちゃん。
首から下はスパルタ軍人、首から上はパン屋の看板にぴったりな丸顔メイドさん。
そしてピアニストになりたい女子高生。
ラノベ展開とは言わないんじゃないかな、と思いつつもラノベっぽいタイトルをつける誘惑にかられました。

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クリスマス向け短編小説『サンタになれない』

「クリスマス?何かする必要あるかい」
これが初めての反応。暖簾に腕押し、仏教徒にクリスマスの話題。
「いやその。ほら、ケーキ食べたり、プレゼントもらったりとか」
具体的に例を挙げてみたのに、
「子どもの頃はしてたけど」
そうそう。してたよね?
と身を乗り出す自分。ところが、その
「けど」
から後がいけなかった。

「大人になって独立してからは全然」
「全然」
「そう、全然」

降り積もる沈黙。
雪より冷たく氷河のように重い沈黙。
待て待て、まだ負けるには早すぎる。白旗はまだだよ自分。負けてない、負けてなるもんか。
「ほらっ、デートとか!」
「それってクリスマス関係なくない?」
「いやいやあるよ、記念日とか誕生日とかお正月とか」
「互いの時間が合うならいつでもできることでしょう。記念日でなくとも」
すげぇ穏やかな笑顔で確信もって言われた。
負けて……いかん、負けそう。
「商業的なイベントではない。敬虔にキリストの生誕を祝いなさい」
っつーたローマ法王とは別方向に、クリスマスが無効化されてる。
何とかして、こいつの欲しいクリスマスプレゼントを聞きだしたいのにさぁ!
「記念日でなくても何かしてあげたいんだってば!」
「何かねぇ……」
ふむ、と腕組みして何か考える表情。
よーしよし、考えろ考えろ。君の欲しいものはなんだ。聖ニコラウスの名に懸けて、始祖鳥の化石からマリー・アントワネットのカツラまで、欲しいってもんはなんでも用意して見せちゃうぞ。
自分が最大限の覚悟をもって待ち受けているというのに、返事はなかなかこなかった。
5分経過。
「……スー……」
「寝るなぁああああ!」
「はっ」
はっ、じゃねえよ。見習いサンタだからってなめてんな。しかも
「やー、本当に、物欲ってないから」
って頭かきながら笑う話か、それ。
お前もう半分くらい解脱してんぞ。仏教用語でいうところの半死半生やないけ。
「欲しいのがモノじゃないってなら、サービスでもいいぞ」
「なにそのマーケティング屋にアリがちな」
「うるさいな。人が頑張ってるんだから真面目に考えて」
「はいはい」
今度こそ寝ないだろな、と睨んでると。
「ひとつ思いついた」
PCディスプレイに呼び出されたひとつのウィンドウ。ファイル数が、えーと万、十万、百万単位でフォルダ全体が…
「テラバイト単位まで膨れ上がっちゃって、正直困ってたんだよね、ボカロ曲フォルダ。これ、使用ボカロと作曲者名と編曲者名と発表年月日ごとにタグつけて整理してくれないかな」
クリスマスプレゼントにサービスってなら、こういうのもアリでしょう、と仏さまのよーな穏やかな笑顔で言われたよ。
聖ニコラウス様。自分、頑張ります。見ててください。

そして、クリスマスイブ。某国某所にて。
「クリスマス布教隊の見習いサンタが一名、極東から戻ってきてませんねー」
「しかたのない奴だな。手こずっておるのか」
「あの国は独特のクリスマス文化の国ですから」
「年明けまでに帰ってこなかったら、来年はプレゼント仕分け隊に戻そう」

日本某所
「……おわんないよぅ……まだIA曲も終わってないのにこの後KAITOとMEIKOと初音ミクと鏡音リンレンがあるよぅ……しくしく」
「見習いサンタさん、年越しそば、食べます?」
「頂きます……」

(おしまい)

二次創作小説『いつか教えよう』

mash01(おっホイP)さんの投稿曲、『おしえて・・・』に着想を得て、二次創作小説を書きました。(リンク先はニコニコ動画で曲がながれます)クローズドSNSで公開していましたが、このほどmash01さん許可のもと、此方にも公開いたします。
なお、この小説は、「ツイッターで投稿する感覚で文章を書くオンラインツール」こと、『ツイ連エディタ(βバージョン)』を利用して執筆しました。

本格ファンタジー文体にて『続きを読む』からどうぞ。 続きを読む