レビュー:プレカリアート: 不平等社会が生み出す危険な階級

(本記事は、ブクログ本棚に投稿した内容のコピーです。他社サービスは何時、他社の都合で消されるか分からないので、自己保存しておきます。)

この1年ほどで、ベーシック・インカム(BI)について論じる言説を目にするようになった。一部は福祉切り捨てを目的とした妄言のたぐいだが、本書は異なると判断し、星5つとした。

その理由は4つある。

まず著者がILO(国際労働機関)のエコノミストとして、世界各地の『一時雇用、短期雇用で使い捨てされ、不安定な立場を余儀なくされている人々や、統計に表れない難民、周辺民、デニズン(プレカリアート)』の実態を調査していることにある。
大会社の社長や、エアコンの効いた部屋でパソコンにかじりつき、統計資料だけを見て論じる『論客』とは、その論の重みが違う。

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