『イグノランス』感想

『イグノランス』はまことに興味深く拝読しました。 物事の「何が分かってないか」を確かめるには、「確かめる実験を設定できるだけの知識・技能」も必要なのだな。 としみじみ感じ入った次第。

イグノランス: 無知こそ科学の原動力 (日本語) 単行本 – 2014/3/26

Stuart Firestein (著, 原著), 佐倉 統 (翻訳), 小田 文子 (翻訳)

『何が分かっていないのか』
『解るべき事柄はその問いで本当に掴めるのか』

そうした問いの立て方が重要であり、さらに『暗い部屋に黒猫は居なかった』という結果が返ってきたとしても、その『データから解る無知(まだ知らない領域)のカタチ』を資産とせよ。

こうした態度は、理学・数学のみならず人文系にも重要な科学的態度といえる。
本書を読んで改めて、整理された思いだ。内容がUSAの科学者事例にだけだとしても、何の不都合もない。
躊躇せず、星5つをつける。

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