思春期ブロッカーと異性化ホルモンの問題

ラドクリフ&ワトソンが謝罪しても「許すとは限らない」…ハリポタ原作者と出演者の「対立」が表面化(ニューズウィーク日本版)

というニュースがありましたので、表層だけじゃ見えない、深いところ問題は解説かねて連投しました。

併せて読みたい【解説】「トランス」とは? キャス報告書とは? 性自認めぐるイギリスの動向 

キャス報告書については重複内容もあるけど、こちらもお勧め。
英医療機関、18歳未満へのジェンダー関連治療に関する報告書を発表

論文もご紹介。

UKにおける44症例、重度かつ持続的なジェンダー違和を有する12~15歳の子どもの治療に用いられる二次性徴抑制剤(思春期ブロッカー)の研究。
思春期ブロッカーの投与は、彼らの心理学的機能、自傷思考、身体イメージに有意な影響を及ぼさなかった。
BMDとBMCは腰椎で増加し、骨強度が高いことを示したが、同年齢者より緩やかであったため、BMDのzスコアは低下した。

骨密度や強度が年齢の割に低い=骨粗鬆症や骨折のリスクが高いってこと。

オープンアクセス論文 Short-term outcomes of pubertal suppression in a selected cohort of 12 to 15 year old young people with persistent gender dysphoria in the UK

さきの論文内で、44症例中43例が、『異性化ホルモン』も導入したと書かれてる。

この『異性化ホルモン』も健康に悪影響がある。

トランス女性、年を取ったトランス男性は、骨代謝が落ちる。 骨吸収・骨形成ともに低下するうち、骨形成のスピードがより低下することで、骨粗鬆症になります。

これも、健康リスクがあるってこと。 オープンアクセス論文。 Gender-Affirming Hormone Treatment Decreases Bone Turnover in Transwomen and Older Transmen

成人トランスジェンダーが十分な情報提供を受けたうえで、リスクを踏まえてでも選択するのは「本人の自由」です。
でも未成年者に対して、『それ』を行うべきでしょうか?
私の考えは『行うべきじゃない』です。

タヴィストック・ジェンダー・クリニックの青少年向けサービス閉鎖だけでなく、UKはまだ問題を抱えてる。 『自由診療の個人医院』による思春期ブロッカー使用が法律の抜け穴的に続いてるから。
こうした話は、大人の政治思想による、未成年者への医療過誤ですよ。
不可逆的な手術だけでなく、健康被害もあるのですから。

政治的信条で、青少年に対する医療過誤を容認すべきではない。

産経新聞社から『トランスジェンダーになりたい少女たち』が出版されることになりましたね。私のあの本についての評価は以前書いた通り。著者はバイアスかかってるけど、インタビューされた少年少女、その家族は不可逆な性別変更やジェンダー治療を後悔してる。その事実の重さは変わるものではない。
どーせ出版するなら、『Time to think』だせよ、って思ってます。

ところでなぜか、こんな記事が公開されていました。

波紋広げた研究論文、トランスジェンダー伝染説はいかにして利用されたか https://www.technologyreview.jp/s/285249/how-the-idea-of-a-transgender-contagion-went-viral-and-caused-untold-harm/

内容的には、『トランスジェンダーになりたい少女たち』の著者含め、インタビュー対象の家族たちが「トランスジェンダーは感染する」という根拠のない伝説、嘘論文に騙されているという主張でした。

が、”応用トランスジェンダー研究センター(Center for Applied Transgender Studies)所長を務めるT・J・ビラード”という立場の研究者、トランスジェンダリズムを推進してるポジショントークでは? と疑いをもつに相応しい記事でした。

確かに、『トランスジェンダーになりたい少女たち』の著者、アビゲイル・シュライアーの立場にはそもそもバイアスがある。

しかしLGBTQ活動によって「ネット”も”利用した青少年の囲い込み」が行われている、という事実は変わらない。根拠論文は不正確な内容である、と指摘することはできても、『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』 というサブタイトルにある通り、あの本はSNSでの囲い込み行為も含めた、青少年への扇動、誘導を問題視している。

「トランスジェンダーを積極的に承認し、単に思春期の別の問題で精神的に揺らいでるだけの少女たちに、不可逆な性別変更を迫る」勢力があることは事実。 タヴィストック・ジェンダー・クリニックの問題をBBCが『Time to think』で指摘した通りである。

日本語でアクセスできる文字情報なら、こちらが情報多い。

・LGBTQ団体が、他の問題で悩んでいたりする青少年に、トランスジェンダーではないかと誘導して、健康被害をもたらしている。
・タヴィストック・ジェンダー・クリニックは、十分なカウンセリングをせず、実験的な思春期抑制剤→性ホルモン剤→乳房切除/生殖器官切除を行い、フォローアップをしていなかった。

タヴィストックジェンダークリニックが閉鎖 togetter.com/li/1923225

また、ショッキングな画像があることを事前に言っておくが、こういったまとめもある。

『もはやカルト宗教』ジェンダー・イデオロギーを信じて健康な乳房を切断してしまった女子高生に衝撃を受ける人達 https://togetter.com/li/1955435

現に今の日本においても、親に嘘をついてでもセクマイの集会(なぜか勉強目的の大人や青少年はお断りされ、悩めるセクマイ少年少女だけが参加を許される)に勧誘する運動『どこへ行くのと聞かれたら』がある。 このTwitterのハッシュタグは遠藤まめた(SRS手術をしていないが、性自認は男性だと言っている活動家)さんが始めた。当然ながら、その後多く批判されている。追記すると、『思春期ブロッカーは可逆的で、副作用は「少ない」』と主張し、批判もされている。(遠藤まめたさんによれば、思春期ブロッカーは可逆的で、副作用は「少ない」そうです。 千田有紀 https://note.com/sendayuki/n/nb777adcbdf54?sub_rt=share_b )

青少年を両親や公的支援から切り離し、囲い込む勢力のひとつが、
『トランスジェンダリズム(性自認至上主義。性自認がXXなら女性として扱うべきであり、性別変更手術等は必要ないとする)』
を取り入れた性的少数者のカルトではないか。

そう指摘することは、私が反トランスジェンダーではなく、 青少年の健全な育成を願う大人なら当然のことである。

トラウマや、家庭の問題によって居場所が無く、不安定な青少年は、その問題を解決する支援を受けるべきである。
『不必要な』性自認の問題へと誘導され、必要のない思春期ブロッカー(健康被害が指摘されている)や、乳房切除手術を受けるべきではない。

大人たちの政治的信条で、青少年に対する医療過誤を容認すべきではない。 そう言ってるのですよ。

まだ発売されても居ないAVについて

/* ページまたいだ部分に追記しました。「某団体が絶対激おこ」という前提で話してるけど、本当にそうかなって。 */

何度でも繰り返しますが、まだ発売されても居ないAVについて、コメントは差し控えさせていただきます。

「表現の自由」は発露の自由しか保障しないんだから表現結果の責任に対する免罪符ではないんだよ。(元ツイートは炬燵どらごんさんによる。)

上記に尽きます。
表現物に上下はないし貴賤もない。
技巧の良し悪しはあるでしょうがそれは『見て聞いて読んで』判断すべきものです。

ただし、出した方々は結果の責任を問われる覚悟、おありでしょうね、とは思います。そして1日経過して様子を見るに、

「一度は『表現の自由』を掲げた人間が、世に出る前の創作物をお気持ちでキャンセルした」

という事実だけが残りそうで、イヤンな予感です。

とある元AV監督さんが希望的観測を言ってると、逆にイヤンな予感が強まるのですよ。

・表現の自由界隈やアンチフェミ、アンチなんとか団体な連中がヤンヤしてくれる見込みだった
・実際は、プロダクションにそこまでの覚悟がなかったよ
・DL流通と通販流通が塞がれたらあっちゅーまに白旗

そんなオチが待ってそうで。

そして、 「まだ世に出ても居ない創作物の、タイトルとあらすじから予想される『傷つきました!』を忖度した人々による、キャンセル行為」 の記録だけが残ってしまうんじゃないかなって。

「でもアンタら、2023年10月にAV一本ぶっ潰したでしょ。俳優さんや監督、カメラ、音響、メイク、営業、進行、ADさんほかスタッフ全員への人権侵害なんだよ?」

って言われたら、ぐぅの音もでない事実をね。

一度は表現の自由を掲げたひとびとが、キャンセル行為の自覚なくやらかす、って予感がする。

起こされても居ない裁判や、法曹でもない素人の予測で、勝手なレッテル貼り(リベンジポルノの定義とか。どこから引っ張ってきたんだろう、という疑義がある)をして、商業作品の流通差し止めや自粛を要請する。
これがAVじゃなく、自分の好きなジャンルの創作物にやられても文句言えなくなる。

少なくとも、『リベンジポルノ』の定義はこれ。

私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律

第二条を音読してもいいくらいです。

「任意に撮影を承諾し又は撮影をしたものを除く

出演者全員が、事前に細やかな精神状態の安定、健康状態をチェックされたうえで、撮影直前まで『契約を撤回できる自由』を担保されたAV作品のどこに、リベンジポルノに該当する要件があるというのか。

私は、新聞記事や雑誌記事で、『準児童ポルノ』だの『性的商品化』だのといった、ナンチャッテ法律用語っぽいものに対して、神経尖らせてる勢です。

『リベンジポルノ』なる法律用語を、よりによって表現の自由、創作物の自由掲げてるひとびとが誤用することにも、当然噛みつきますからね?

それこそ、 『リベンジポルノという言葉を、適正AVへの非難に用いることで、本当の性犯罪を矮小化し、被害者を傷つけている』 と言われても申し開きできない誤用ではないかしら。

言葉によって自分の主張に正当性や力を得てきたのなら、言葉の誤りによって、自分の正当性やパワーを失うことになるよ。

もしこの騒動が、『表現の自由』を衰退させるのだとしたら、それは『出された創作物の内容』ではなく、

「世に出ても居ない創作物を、キャンセルしたという事実」

によって、衰退させると思っています。 だから、イヤンな予感なのです。あーあー。

近視眼的に怒るひとたち

安倍元首相が襲撃され、逝去しました。
故人のご冥福をお祈りいたします。

……という事件がおきてわずか1日だというのに、Twitterで手入れを怠らない(つまりあまりにも怒りや憎しみ、冷笑、誤情報をまき散らすタイプはフォロー外してるってこと)TLにも、近視眼的に怒る人が散見されるようになりました。

私のスタンスはいつもと一緒。
まず故人の冥福を祈れ。
次に自分の身体と心を守れ。
近視眼的に、何か単一の物事をたたいて良いとするんじゃない。

最後の懸念については、いつも言ってる通り。
『凶行』に走る人間は、自分と同じだってこと。モンスターじゃない。自分が、もう3つか更にいくつか、『不幸な偶然や環境』が重なってたら、同じ凶行に走ったのではないか?
って考えること。

だから、今回のタイトルみたいな記事を書く羽目になる。
左派リベラルや安倍嫌いを叫んでた人たちを、嫌いなあまり、『安倍死ね』とか安易に言ってる言論が悪い、と攻撃に走る人が多くみられること。
分類的には、

1.創作物の自由をあんま真剣に考えてないけど、自分の好きなものを攻撃されたら守りに入るタイプ。(真剣に考えてないので、自分と関係ない人間の『凶行は***のせいだ』に飛びついた結果、言論の自由の制限につながる可能性とか考えてない)

2.パニックや精神の防御反応から、単一の『凶行は***のせいだ』に飛びつくタイプ。陰謀論ウォッチャーや国語教師などが見受けられた。でも本を出すような人は、この手の単一『***のせいだ』には飛びついてなかった。

の2つかな。

創作物の自由をガチに考えてるひとは、「凶行に走るにしても単一の何かが背中を押した訳ではない」ということをちゃんと理解してた。鷹見一幸氏とか(https://twitter.com/takamikazuyuki/status/1545576042970349568?s=20&t=QezuoI2Ij6enTeBUrleTTg)。

誰かの集団や、何かしら過激な言動を『責める』行為が、精神的な防御反応であり、過去のトラウマ持ちには良くないことだ、と分かってる精神医療クラスタや、自分のトラウマと向き合ってるサバイバー勢は、
「テレビを消して、特定ワードをミュートし、ご飯食べて寝る、自分を守れ」
というメッセージを発してた。

私が言いたいのはまさにそれ。今は自分の心の平安を保て。
単一の何かを攻撃する、近視眼的な言動を慎むべき。なぜなら、『凶行』に走らせる原因は複数の物事が組み合わさっているから。そこを無視して、何かや誰かの行動を『責め』ても、ほんとに改めるべき何かや誰かの行動は放置されたままになる。

(そして。何より悪いのは、私たちのこういう近視眼的な行動が、若い方々やほかの人々への行動モデルになってしまうことだ)

最後に、いいな、と思ったブログ記事を貼っておくよ。良かったらお読みになって。

https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/2022/07/09/032712

HRN報告書の問題点

こんばんは。
表現の自由とか、実際に生きてる児童/ひとの人権に関心がある層なので、えせ団体には手厳しい切身魚です。

先日はこういうまとめ2題をご紹介しました。

で、本日は「秋葉原には児童ポルノ(児ポ)があふれてる!」って糾弾した伊藤和子弁護士を筆頭に、藤原志帆子氏(ライトハウス代表)、宮本節子氏(PAPS(ポルノ被害と聖暴力を考える会)世話人)、角田由紀子氏(APP研・弁護士)の所属するヒューマン・ライツ・ナウ(HRN)が報告書をだしました。

日本の児童ポルノをめぐる実情について調査報告書を公表。子どもたちを守るために何が求められているのか。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20160906-00061822/

問題点はいくつもありますが、主なものは2点。

1.報告書P54の提言のところに、出演者の年齢を問わず、児童と大人が性交渉をする作品や、 服装や所持品、場面設定等から児童ポルノであることを連想させる作品は、全て禁止にせよと書いています。

2.調査の際AVメーカーに、出演女優の年齢等を確認してなかった。報告書28p、⑦の”りさちゃんは 139cm 小◯生”を児童ポルノ認定してます。
ところが、
「出演している女優は大桃りさという24歳の成人AV女優です。検索すればすぐ調べられることを何でやらないで、虚偽を報告書に載せるのですか?」
という質問ツイートにガン無視(本稿執筆現時点)。

『連想させる』だけでNGって言いたかったんですよね。AVの出演強要問題を取り上げたのも、結局はAVを全部ぶっ潰したいだけで、女優や業界人全員の人権はどうでも良かったんですね……。

創作物の内容が好きか嫌いか、支持するかしないかではなく、
「どんな創作物も、現状のゾーニング以上に公費を要する規制は必要ない」
と私は考えています。
私自身はAVに殆ど需要が無いです。資料用のゲイビデオは、需要があるけど。AV自体に嫌悪もなければ賛美も無い。
だけど、こういうえせ人権団体が、正論っぽいこと言って潰しにかかるのは見過ごせませんよ。

まとめのコメント欄やこういう話題のでるとき、「過去のエロ本がどんだけ緩い入手できたか」を語る人居るんですが、過去がそうだったとしても、ですよ。
いまの世の中は違います。
コンビニのエロ本は「表紙がろくに見えないようラバーバンド拘束し、別の棚に明確に『成人向け』と区分陳列し、購入の際はレジで成人であることが確認できないと買えない」くらい入手難易度が高いのです。
(偶発的な捨て雑誌入手があるかも知れないけど)青少年が悪影響を受けると言い切れるほどは、流通してませんね。

拾ったエロ本やTubeでも撲滅されつつあるエロ動画ごときで、『悪影響』させたくないなら、性教育と、デートDV防止も含めての人権教育の拡充しかないでしょう。
というのも、私の持論です。

ボカロ界隈の人にはあまり関係ない話題かもしれませんが。
ある日突然、ニコ動がYouTube並のエロ規制を始めるとしたら、HRNなどのえせ人権団体が、国連を利用した外圧でやらかす可能性が高い。
と言う予測はお持ちあれ。
面倒くさいけど、戦わないと。
言わなかった、反論しなかった、だから正しさを認めたんだろ、っていうのがこういう人達のやり口ですから。

ポリコレに疑問が湧いたまとめ

ポリコレ。
語感だけだと、パリコレとかミラコレみたいな感じがしますが、ファッションとは何の関係も無い単語です。ポリティカル・コレクトネス(政治的な正しさ)の略、PCとも表記されます。
私のこれまでの意見は「一応認めるけど、一部論者の過激さにひいてる」でした。
近年の事例(碧志摩メグやのうりんポスターへの攻撃)を観察するに、

「一部じゃなくて全部が間違ってるんじゃね?」

という疑問を抱いています。
そういう事例がまた追加されたようですので、まとめ2つをご紹介。

海外ゲーム業界で蔓延する、ゲーム製作者へのポリティカルコレクトネスの強要と規制の実態
http://togetter.com/li/1020273

無修正画像リプ等嫌がらせと、碧志摩メグ肯定などへの「ミラーリング」としてこれを正当化する発言についてなど。
http://togetter.com/li/1020192

注記:ミラーリングというのは造語らしく、「鏡のように」「やられたことをやり返しているだけ」という意味っぽいです。詳しい定義とか尋ねたくないです。

「見方によっては女性に対して偏見があるように見えるが、あくまで合法なものを頒布する」のと、「最初から法律違反のシロモノを悪意を持って特定個人に送りつける」のでは、重みが違うってコメントがありましたが。
本当にその通りだと思います。

実在する人物を、そのヒトの同意を得ずに性的なコンテンツに使ってた。しかも最初から相手の感情を害する目的で。って、それは名誉棄損ですよ。

BL字書きとしては、頼むからお前のやってることは「私怨」だ、創作活動とか表現の自由とか「言ってやった言ってやった」的な発言やめて。
と思いますね。
こういう反論を女性作家から言われても、「フェミニスト(自称)にとって都合の悪いことを言う女性は皆、敵だ」って思いを深めるだけでしょうけど。

アナ雪にまで、「自分の我儘にポリコレの袋をかぶせて殴る」人が居るとか。人間としては、アレと同種同族だとは思われたくない気持ちでいっぱいです。

あ、『上級者向け触手BL22 山に住みたい魚の話5話』108円はアマゾンで配信中ですので、平和なラブ話をお読みになりたい方(平和なヨグ=ソトース信仰まででてきますので、ご自分の信仰箇条に照らして問題ない方)はどうぞ。アンリミテッドなら定額読み放題ですよ!

「ゲームの中くらい」、その言葉の後に。

(以下の文章は、『ドラゴンクエストX』オンラインの冒険日誌に、キリミサカナとして書いた文章をそのまま転載しております。ゲーム内用語や理解しにくい経緯の表現があるのは、あらかじめご了承くださいね。)

「ゲームの中くらい」という言葉のあと、どのように価値観が現れるだろか、考えたことは有るカボ?

っていうのもな。

「ゲームの中くらい」っていったあと、

「現実世界では制約がある。そこでは実現不可能な贅沢や快楽追求がしたい」

というタイプと、

「現実世界では制約がある。そこでは実現不可能な清貧と徳の追求がしたい」

というタイプが二極分解するからさ。実際には、その間のグラデーションが混在してるのだけど。

色々すっ飛ばした結論:

1.どこにチーム集会所が移動しようが、「共有タンス」と「共有ベッド」があれば文句はないカボ。

2.リーダー交替?誰が担当しても異議はないカボ。積極的賛意もないが、それは『ぼっちーむ』だからさ。

3.一連の意見陳述で見えてきた各人の価値観は、尊重するカボ。
 カボは平和主義者だ。そこに友情はなくとも、「どうしてそのようにふるまうのか、背景は理解した。やっぱり嫌いだ、好きにはなれない、そういう事もある。でも闘争せずに付き合うしかないから、お互い喉元に噛みつくのは無しにしよう」というのが平和だと考えてるカボそこに正義が感じられずすっきりもせず、気持ちよくもないかも知れないが、平和を貴ぶカボよ

『きゅーとなカボチャ僧侶』というより、プレイヤー自身の本質が、ブッディストでストア主義哲学の徒ゆえ、カボは後者。

「なにものにも拘泥せず、飄々と水のように適応する」のを、いいプレイスタイルだと考えてるカボよ。

一番解り易いキャラクターを出すなら、それは『ムーミン谷』シリーズの『スナフキン』って感じかな。

あのシリーズ、作者自身が女性を愛する女性としてすっごく興味深い、深い思想と風刺の精神をもった人カボが……まあそれはおいといて、カボ。

なにものにも拘泥しない。

数秒というか、1分足らずの距離をはしりゃーどーとでもなる『バザーやその他施設の配置』。

25ゴールドだしゃあ着く町の日替わりクエ。当初の100ゴールドに比べたら1/4カボよ。

バザーに至っては、今度の世界バザー統一のおかげで、大陸ごとの価格を悩む必要すらなくなった。

こうしたことに『強くこだわる』プレイヤーが居るってこと自体に、今回えらい驚いたカボ。

カボは、自分がどこの住宅村に住むかってことを、こだわらない。少なくとも、選択の自由があるんだから。

選べる範囲内で自分の好みに合ってれば、そこに文句いう理由は無いし、変えたければ変えるための努力はする。そして、自助の努力もせず、変更を運営に求めるべき筋の話はどこにもない。(土地業者は大っ嫌いだけど、彼らを大儲けさせないために自分で工夫することはできるよねっ、てこと)

だからだな。

チーム集会所の異動あとに出てきた『ぼっちーむらしさ』への『こだわり』と、その後『サブリに何も相談なしで』発議された『リーダー交替』には、正直戸惑いを禁じ得ないんだカボ。

ニンゲンが人間らしーいことを言ったりしたからといって、驚いたり狼狽するのは、まことにカボの未熟というものだな。わが師の教えるストア主義哲学の道は、未だ遠い。

カボの未熟はさておき、だ。

ゲーム内に存在する価値は、どこにも持って行けない。

僕たちはそのうち、眼や耳は感覚が鈍るし、指は反応が遅くなる。そして最後に息と手足が止まるとき、持っていけるのは、共有した経験と記憶だけカボよ。

ゲーム内で共有した経験を、大事にすることはできるけど、逆に言えば、大事にしなかった、されなかったとしても、拘らずに放りだしていける。

というわけで、さっきの『色々すっとばした結論』カボ。

現実世界では様々な物理制約があって、実現できないことが多いんだ。清らにして、善き人として生きることや、徳、とくに慈悲と献身、寛容の徳を追求することとかな。

というわけで、さっきの『色々すっとばした結論』カボ。
現実世界では様々な物理制約があって、実現できないことが多いんだ。清らにして、善き人として生きることや、徳、とくに慈悲と献身、寛容の徳を追求することとかな。
ゲーム内でくらい、そういうのを実践してみたい。実際には色んなモノゴトを自由に選べない、苦痛の記憶と他人からの偏見に満ちた人生。セクマイとして、サバイバーとして生きるってのは、結構重たいんだ。偏見うけたら、攻撃されたらやり返しまくって、怒りの精霊に憑りつかれたように反論し、関係性の薄い連中の無理解と無慈悲にイライラしながら、場合によっては沈黙し、それで得るのは自己満足の孤独ってのはよぅ。
そんなんを放り出して、『軽やかに飄々と遊ぶプレイヤー』らしく楽しんでゆきたいもんだよ。

君は、どうだい?

情報整理:児童ポルノの画像RTしただけで書類送検の話

元ソース記事 朝日デジタル

児童ポルノをリツイートした疑いで書類送検 全国初:朝日新聞デジタル2014/11/21 11:14)

別件ですが:ツイッターに投稿された女児のわいせつ画像をリツイートしたなどとして、23歳無職男性と52歳配送業男性を書類送検、中2男子を児童相談所に通告

http://linkis.com/news.nicovideo.jp/wa/GV7Z6

書類送検(しょるいそうけん)とは、

『被疑者の身柄を拘束することなく,起訴の当否を判断するために,捜査書類や証拠などを警察から検察庁へ送付すること。』

なので、逮捕と勘違いしないこと。

ましてや、有罪無罪も判定しないこと。「推定無罪の原則」を思い起こしてくださいね。

「この画像をリツイートし、不特定多数のネット利用者に見せた疑いがある」のに、「児童との直接の知り合いではない」。

ではRT元の画像は何?
どこの誰が投稿したものか?
それは自撮りなのか、虐待や搾取によるものなのか?
神奈川県警・熊本県警の合同捜査本部が捜査すべきは、『そこ』のはずで、マスメディアが取り上げるべきも『そこ』ではないの?

私が常々感じている問題点は、此方の記事で触れられています。( 児童ポルノ禁止法改正案は「21世紀の焚書」山口貴士弁護士が警告【争点:クール・ジャパン】http://www.huffingtonpost.jp/2013/06/14/yamaguchi_takashi_interview_n_3439572.html )

URL紹介だけでも公然陳列の共同正犯という判例が確定してます。故意でなければ本来セーフですが、『故意じゃない』証明は難しいものです。( http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1411/21/news172.html )

ミーガン法と同様の法改正を支持できない理由

松島法相が先日、強姦や強制わいせつを厳罰化、松島みどり法務大臣が法定刑引き上げ検討を指示 (http://irorio.jp/agatasei/20140911/161359/)とありました。これと関連して、ミーガン法について考える機会を得ましたので、こちらに投稿します。

Wikipedia ミーガン法の項目(2014年10月5日 08:08アクセス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%B3%E6%B3%95

性犯罪の項目より。(2014年10月5日 08:10アクセス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E7%8A%AF%E7%BD
%AA#.E5.86.8D.E7.8A.AF.E3.81.AB.E3.81.A4.E3.81.84.E3.81.A6

再犯について調べた後、

ミーガン法のまとめ @ macska dot org
http://macska.org/meg/consequences.html

を拝読。特に、2004年の記事ではあるが、

ミーガン法ふたたび
http://macska.org/article/57

は10年前ですのに、現在にも通用するお話と思えます。このまとめ情報は示唆に富んでいます。
他にも情報を仕入れました。反対の立場からでなく、改正に賛成する立場の意見。

例えば、PDFですが

『性犯罪者対策
アメリカのメーガン法と日本の出所情報提供制度 』
http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/ohta/resume121113-2.pdf

『我が国の犯罪情勢とミーガン法の導入可能性について』
https://t.co/im66cDa1nB

同PDFより、引用します。

2.再犯者の増加 より
「この10年間で我が国の犯罪の認知件数はほぼ半減し,検挙率は10ポイント以上回復している。刑法犯全体の検
挙率は3割程度であっても,強行犯の検挙率は6割を超えており,したがって,マスコミ報道にあるような犯罪
の発生件数の増加も,凶悪化も進んではおらず,治安の悪化は神話に過ぎない。」
6.我が国での性犯罪の再犯について より
「性犯罪よりも明らかに窃盗事件の再犯率が高いといえる。したがって,性犯罪のみの再犯率が毎年,高いとは
いえないとは言い切れないのが実情である。」

10.おわりに より
「我が国ではその実情からして,ミーガン法の導入は犯罪の予防措置として十分な効果を発揮せず,むしろ,
犯罪の前歴者の人権侵害をもたらす可能性もあるので,性犯罪者のアセスメントならびに治療教育に力を注ぐこ
とが重要であると考えられた。」

以上引用終わり。

ドラクエX内で人権侵害ガーと言い立てるヒトたち

今日のお題はこちらの提案広場記事からです。(短縮URL)
http://t.co/4wr3ea2suA

根拠となる論文つきで反証求めたいのですが。
恰好いい任侠ヒーローの出てくる映画を見た後、肩で風を切るように歩く観客はいる(これを創作物の限定効果という)。でも、人生に重大な影響を及ぼすような危険行為、リアルやくざにケンカを売ったり(これを創作物の強力効果という)は、しない。

仮想ゲームの中でどういう属性の仮想のキャラをコンシェルジェにしようが、それは『実際にひどい目に遭わされてるヒト』には一切関係ない。
どういうコンシェルジェを雇おうと、プレイヤーの『現実行動にて、人権侵害を助長するような強力効果は存在しない』。する、というデータは知りうる限りありません。

現実世界の子供の人権侵害には全く興味も持たない人たち。
持ったとしても子どもの為ではなく自分の正義感を満足させるための人たち。
そういう人種が、先の提案広場みたいな事を『いい事言ってやった』顔で書き込む。

そんな事態にはこれまでも、これからも、NO!と言い続けますわ。
『青少年への性的虐待を助長するようなメディアやコンテンツの問題を社会に広く訴えていくことを目的とする』
とか
『アドボカシー(啓発)する』
とか言ってる人たち。
そういう人たちは、実在する被害者の声を、『自分たちの政治目的に利用する』ために拾い上げるんです。
手近なゲーム(この場合はドラクエX)の中で、攻撃しやすい材料を見つけてドヤ顔したいだけ(自分の正義感を満足させたい)。
ゲームの場ではあまり大っぴらにしたくない(する必要がない)と感じているから、聞かれもしなけりゃ黙ってるけど、私は性虐待のサバイバーとして断固、主張します。

運営さんも、他のプレイヤーの皆様も、こういう輩のいう事は一切聞かないでイイと思いますよ、と。

現実の子どもに対する支援をしてる団体にとって、こういう創作物内のイチャモンは足引っ張りでしかない。「創作物内での人間の子供がどうこう~」とか言ってる連中と、一緒にされては困ります。
上記の提案広場のような、
『現実世界の人権侵害と、創作物内のコンテンツを意図的に混同する主張』
は、えせ人権屋のものです。

単純に言うのは、すごく苦手なんですが(誤解されやすいから)。
実在する性虐待の被害者には「うゎ、関わりたくない」って内心でうんざりするヒトほど、「自分がいい人ぶりっこできる」ネット内での創作物叩きには、熱心ですよ。

私からの対案:『人間の青少年コンシェルジェ』がそんなに嫌いなら、自分のキャラでは使わない、フレンドとも縁を切る、チームからも抜ける。で良いじゃありませんか。あと、チャット表示一切拒否設定で、あらゆるコンシェルジェの萌え話を拒絶できますよ。

「不愉快に思う人も居るのだから自重しろ」の対義語は、「愉快に思う人も居るのだから尊重しろ」です。

不愉快を感じるのでゾーニングしたいのなら、不快を感じる側がコストを支払うべきです。愉快に感じる人たちの便利さを制限する形での『コスト支払』は、健全な社会ではありません。
と言うわけで、コンシェルジェ萌えのあまり引きこもり冒険者にならないよう、気をつけてアストルティア生活を楽しみましょうねっ☆(無理やり明るく締めてみました)
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